北野武監督のアウトレイジをDVDでも見ました。
映画で石原役の加瀬亮さんの演技が少し棒読みに感じましたが見た方はどう思われますか?
加瀬亮さんが嫌いではないのですが、同じ組の水野役の椎名桔平さんが凄く上手かっただけに余計に目立ちました。
映画自体は凄く良かったです。
確かに「腕、折ってやったんです」の部分なんかはあまりの棒読み加減に驚きましたが、
よくよく考えれば彼の役は、表情をあまり顔に出さず、
常に何を考えているか分からないクールな演技を必要とされたので、
少し難しかったのかもしれません。
もし彼が、椎名さんや森永さんのように典型的な極道なら、
「コイツゥ、(スーツを整えながら)他のォ客とつるんでイカサマしてやがったんでェ(強い眼力)、
腕ェ折ってやったんです(眉間にしわ寄せながら)」と出てきたかもしれません。
表情の無い役は見かけよりも難しいですね。
グラサン落としながらヤクの売人を傷めつけるシーンは、結構キレてましたね。
水野はチョット格好良すぎ。
もう少し、泥臭くても良かったかな~
それより歯医者に行ったら絶対にあのシーン思い出す…
加瀬亮さんの最初の台詞あたりは間の抜けた感じだなと思いました。
でも彼は英語を話していました。その時は怖いヤクザというイメージです。
彼のヤクザとしての本性は主に英語を扱うところにあるという印象ですね。
そこのギャップが魅力的なのかなと思いました。
椎名桔平さんは潔いような恐ろしいヤクザなのに全体的に魅力的でしたね。
警察署で煙草を投げつける一連のシーンや石原を殴るシーンが印象的でした。
この映画とは関係なく加瀬亮さんの方が好きなんですけどね。
個人的には石橋蓮司さんが好きな俳優さんなので特別な思いがありました。
加瀬さんは無感情な役柄を演じるためにわざとああいう風に演じたのではないでしょうか?
ちなみに、石原役には押尾学氏も立候補していたらしいです。
確かに、加瀬亮さんの役は、ちょっとヤクザにしてはキャシャな、
ちょっと弱々しい感じがしましたね。
近年、増えているという“インテリ・ヤクザ”の役でしたから、
中野英雄さんがやってた木村(北野武にナイフで顔を切られた)のような、
短気で、喧嘩っ早く、熱いヤクザの対局として、
意図的にクールな、情感を見せない、棒読みな感じで演じてたのかも知れません。
『アウトレイジ』は、ヤクザっぽくない俳優を、敢えてヤクザにして見せて、
逆に、リアリティを出しているようにも見えましたが、
もうちょっと、凝ったキャスティングをしても良かったですね。
あれだけ、徹底して“悪人”を描くのですから、
俳優陣も、もっと“血の臭い”が漂うような人を起用して欲しかったと思います。
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